『夢売るふたり』面白かったですよ。

居酒屋の火事のシーンがリアルで、怖かった。
鈴木砂羽がはまり役!カッコいい。
松たか子と阿部サダヲはあんまりしっくりこなかったけど、
そこは松たか子の演技力で引っ張り込まれた感じです。
監督は人間の弱さ、ずるさ、優しさを突くのがうまい。
隣で見ていた友人と同じところで涙したのが、妙にうれしかった。

友人と話ししたり、音楽やっている人たちとふれ合ったりして
体調が改善してきた気がします。

ひとりで過ごすのも好きだけど、人と同じ時間を共有するっていいもんだ。

最近、会った友人にそれぞれ悩み事の相談を受けました。
その悩みが結構重くて、ワタシが日常悩んでいることが屑のように
思えるほどに。
とにかく抱えているものを吐き出してもらおうと聞きに専念してみました。
結局ワタシの力は何の役にも立たないと感じたので、ひたすら聞いてあげる
しかできません。
ワタシが聞くことで好きな友人が悩み事から徐々に開放されるなら、
いくらでも聞いてあげたいと思いました。

昨日は街の音楽祭を楽しんだ後、早川義夫さんのライブを聴きに行きました。

斉藤和義が、早川さんが作曲した『天使の遺言』という曲をカバーしている
ことで名前を知っていて、ミュージシャンを辞めて長年本屋をやっていたという
変わった経歴に興味があり、
高知ライブの情報が入って、ぜったい行こうと思っていました。

早川さんを聴きに行こうと思ったワタシの感には自信があって、
必ず何か得るものがあるはずだと、座って開演を待っていました。

1曲目はべつに平常心、なんだか演歌みたいだな。
2曲目か3曲目の『躁と鬱の間で』の演奏中に、うー涙がにじんできた。
にじむどころかポロポロ出てきて止まらない。
早川さんが生きてきた64年の思いの丈が凝縮したような歌い方、
その歌詞の内容がグワーッ襲って、涙が勝手に出てきました。
拭いても拭いても出てくる涙、『困ったけどどうしようもない』と、
何曲か泣きながら聴いていて。

そしたらステージの早川さんが唄の合間に鼻水を拭いて、
「前の女性が泣いているのを見たら、もらい泣きして・・・。
僕は悲しくないんですよ。でもね。」
と言って、込み上げているんです。

『えーーー、もしかしてワタシのせい!?嘘でしょ???
うゎー、困った、どうしよう。』
もう、ビックリしました。

ワタシは早川さんの唄で泣いて、そのワタシの涙で早川さんが泣いて、
それを見たワタシはまた泣けてきました。

なんとも言えない体験で、早川義夫さんの人柄に感動しました。

終演後に、泣いてしまったことを早川さんに謝りました。
そしたら「そうだよー、あんまり泣くらからー。」とニコニコ笑って
握手してくれました。
優しい笑顔と温かくてやわらかい手でした。

これからのワタシの人生の何%かは、早川さんの音楽や言葉に導かれて
いくことになりそうです。

貴重な音楽体験をして、もやもやしていた何かが吹っ切れました。

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